銭湯と温泉


〜銭湯と温泉〜

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●銭湯とは



銭湯とは、と説明するのは変かもしれませんが、昨今は銭湯が減ってきていて、これからの若い世代の人たちが銭湯に行ったことが無い人もでてくるかもしれないということからあえて銭湯について書いてみます。


銭湯とは、という問いに対して、「入浴する場所」ではなく、「社会のマナーを学ぶ場所」という風に言う人がいます。私もそう思います。


昭和35年あたりから昭和50年代が銭湯のピーク時期にあたるわけですが、いわゆる団塊の世代が20代30代という高度成長時代です。


「はだかのつきあい」という言葉も、銭湯から来ていると思います。


銭湯は、コミュニケーションの場所であり、生活の一部の場所であったわけです。


人の集まる場所に行って、世間話をしたり、人に迷惑をかけないよう自分の体を洗ったり入浴をしたりする。一人でいく場合もありますが、親が子供に、兄弟が下の兄弟にマナーを教える場所でした。


まさに、マナーを学ぶ場所であったわけです。たとえば、お風呂のお湯を桶でザバーッとかけるとほかの人にかかります。だからほかの人に迷惑がかからないようにする、会話もあまりうるさくしたり子供同士で騒いで迷惑をかけないようにする、込んでいるときは人に譲ったり譲られたりして挨拶はきちんとする、などです。


昨今そういう学びの場所が減っているのは少し残念に思います。


            


●銭湯の数は?


東京都浴場組合によりますと、東京都の銭湯数は昭和43年に2,687件で、これがピークとなり平成16年現在は1,077件に減っているそうです。

40年ほどで3分の1になってしまったということです。日本全体で銭湯の減少は見られ、その傾向は東京都と同じのようです。


数が減った原因としては、風呂付のマンションやアパートが増えたことがあげられます。




●銭湯のエピソード


私が幼少のころ、家の風呂を改修しシャワーを増設することにし工事が行われていました。


風呂の改修のため入浴はできないので、近くの銭湯に毎日のように父親と出かけていました。


毎日銭湯に行くので、常連の方の顔がわかるようになりました。いつもきているおじさんですが、話す言葉が私の地域のと少し違う方言なのです。


そのおじさんは出張できているようだと父は言っていました。


あるとき、風呂上りにゲーム機にすわっていると(その銭湯には休憩室に、当時はやったインベーダーゲームのテーブルがおかれており、風呂上りの父を待ってゲームがしたいとねだる準備をしているのでした)、おじさんがやってきたのです。


そして、ボク、どれ飲みたい?とジュースの自動販売機にお金を入れて聞きました。


私は田舎育ちでとても人見知りが激しく、最初は、いいです、と断ったもののポカリスエット一本を買っていただきました。


お礼もモゴモゴとはっきりいえず、あとになってしっかりお礼を言ったかと父親に言われたことを覚えています。


私にとっての銭湯とは、親以外の大人に接点が持てる場所だったと思います。



最初は風呂にもぐって遊んだり、脱衣場で棚に隠れたりして遊んでいましたが、ほかの人がいるからということで自然とやらないようになりました。


顔をつけてもぐったりするとオーバーにほめてくれる知らないおじさんがいましたが、ずいぶんはずかしいことをしていたなと思います(笑)。


            



●学生と銭湯


銭湯利用者は、昔は借家住まいの人が多かったのですが、今はアパートもマンションも風呂付きが多くなったために銭湯数も減ってきています。


ちょうど、公衆電話に似ていると思います。昔は電話をするために公衆電話の場所を覚えておき、利用する際は並んだり譲り合ったりしました。今は個人がそれぞれ携帯電話を持っています。


私が学生のとき下宿していた頃は、お風呂が下宿先に一つで、それも家庭風呂でした。


ほんの10年くらい前なのでそのときでも珍しい方でしたが、週3回の入浴が決まりになっていましたから、残り4日は銭湯に通っていました。


入学当初近所にあった銭湯はすぐに閉鎖してしまいました。


その後少し遠い銭湯に通うしかなくなり、不便でした。でも銭湯があったから、快適に生活することが出来たのです。


日曜日の朝は朝風呂のために早くから出かける、というのも楽しみでした。
そこの銭湯は電気風呂、酒風呂、サウナ、泡風呂、などがたくさんそろっていて、今日は酒風呂をメインにしよう、だとか言いながら楽しんでいました。



いつしか下宿している隣の部屋の学生友達と一緒に行くようになり、今でも連絡を取り合う良き友達となりました。その銭湯はとてもいい思い出です。

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